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zoom RSS  「あとからくる者のために」

<<   作成日時 : 2016/03/10 19:21   >>

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 「あとからくる者のために/苦労をするのだ/我慢をするのだ/田を耕し/種を用意しておくのだ/あとからくる者のために/しんみんよ/お前は詩を書いておくのだ」。10年前に亡くなった詩人、坂村真民(さかむらしんみん)の詩「あとからくる者のために」だ.。

 「あとからくる者のために/山を川を海を/きれいにしておくのだ/あとからくる者のために/みなそれぞれの力を傾けるのだ……」。親から子へ、そしてまた次の世代へと懸命に受け継がれてきた人の営みであった。

 その人々の営みが連なる時間と空間とをいきなり、途方もない規模で奪い去った福島第11原発事故だった。それから5年、広大な汚染地域はなお10万の住民に全国各地での避難生活を強い、その中心の原発事故現場では廃炉までの長い時間が人々を拘束し続けている。

 「山を川を海をきれいにしておく」。自然とそこでの暮らしが子孫に手渡すべき祖先からの預かり物だったことにあらためて胸を突かれたこの5年間である。いったん原子力災害によって破壊されれば、その回復は子や孫も巻き込む難題になることも思い知らされた。

 5年を費やしてなお1合目といわれる廃炉。揺れ動く除染や廃棄物の処理方針。移住か帰還かの苦しい選択を通した暮らしや地域の再建−−どれも砕け散った時空の破片を一つ一つつなぎ合わせるような試行錯誤(しこうさくご)や地道な努力が求められる回復への長い道のりである。

 今日の列島住民すべてが自らに問わねばならない「あとからくる者のために」である。失われた時空の回復を新しい価値の創造へと結びつける「詩」も、今度は私たち自身が残さねばならない。
     3月10日付 毎日新聞「余録」より

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 大津地裁が高浜原発3、4号機の運転差し止めの仮処分決定を出しました。

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